過剰介護

過剰介護

私の祖母が入院した時に、自分でトイレやお風呂に行けず、病院のスタッフの方々に助けていただいていました。その度に祖母は申し訳ないけど本当に助かるし、親切で丁寧に優しくしてくれると喜んでいました。それを聞いて、私もそんな誰かの役に立てる仕事に就きたいと思い、介護士になりました。

病院で勤務するようになり、改めて思った事がやはり、誰かのお世話をさせてもらうということは生半可なことではないということを様々な場面で身にしみました。

学生の頃にも実習などにも行き、介護のお仕事を体験していたのである程度は分かっていると思っていましたが、実際働き始めると全く違うと言っていいほどでした。まず、何事にも責任が伴います。身体が不自由で自分ではトイレに行けない、お風呂に行けないという方々のお世話をさせていただくと言う事は、転倒する危険性があるということです。いかに、安全に行えるかは私自身の責任になってくるということがやはりとても大変なことです。特にトイレは利用者様は急いでいたりすると焦って手すりを持ちそこなったり、座位の姿勢になるのが早く座り損なってしまうと転倒リスクが高くなります。もちろん、自尊心や恥じらいをもっておられるので、もたもたして失敗してしまうということもやはり問題になります。なので、リハビリ担当の先生にはトイレ介助で重要なポイントなどを事前に聞き、レクチャーしてもらう事をしています。誰しも失敗したくないので、出来るだけ安全に、迅速にサポートすることを介護師間では伝達を行っています。

また、特に転倒リスクが高いのが入浴です。お風呂に一人で行けないということは、どこかの動作に問題があるからなので、そこの動作はより注意が必要です。しかし、足元が濡れていたり、シャンプーなどで床が滑りやすくなっていたりすると転倒リスクが高くなるので常に注意が必要です。浴室での転倒は骨折や脳挫傷へ直結してしまう危険が高いのでとても注意が必要です。

それぞれの利用者様の身体能力や基本的動作能力、日常生活動作能力のレベルをリハビリ担当の先生に聞き、理解し把握しておくことはもちろんですが、実際にサポートするのは利用者様に対してということが第一です。その利用者様がいつ、どんなことに困っているのかというのを聞いたり、察したりしながら適切なサポートをしなければいけないということが重要です。危ないから、出来ないだろうと決めつけてしまうのではなく、自身で出来ることはリハビリを兼ねて行ってもらい、本当に介助が必要な場面でサポートをすることが介護師の本当の役割であって、過介助にならないようにしなければなりません。

どの場面においても、安全性、安定性、迅速性、実用性に基づきサポートすることももちろん大変ですが、何より過介護になっていないかという判断が難しく、判断を誤れば転倒リスクが高くなってしまったりするので、利用者様を見るということが大変ですがとても重要な事だと思います。

誰かのお世話をさせてもらうということは大変なことですが、とても遣り甲斐のある仕事だと思います。

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